Queer Art
Exhibition

林家夯 Lin Jaihang

作品名｜Behind_the_Door

本作は3年間にわたり、約100人の見知らぬ人々を撮影し、現代における曖昧なつながりの形成を探求したプロジェクトです。プライベートな空間における感情の交流を捉えることで、欲望や脆さ、不確実性が交錯する視覚的実験となっています。

撮影対象はインターネットで出会った人々で、個人情報を公開しないという合意のもと、カメラマンは彼らの部屋に入り、自由に交流しました。これは伝統的なドキュメンタリーではなく、感情と欲望の探求であり、撮影には曖昧さや戸惑いが漂います。こうした関係の儚さと不安定さは、写真に強く反映されています。

「部屋」は物理的な空間であると同時に、感情の象徴でもあります。親密さと露出の緊張感が宿り、関係の始まりや終わりが秘められています。撮影を重ねるうちに、カメラマン自身も短い出会いに依存するような感覚を抱くようになりました。

『Behind the Door』は、LGBTQ+文化における関係の形成の矛盾と複雑さを掘り下げ、単なる短命な関係の記録を超えた作品です。写真は親密さ、欲望、感情の境界についての鋭い考察となり、創作者自身の感情的な葛藤や渇望も映し出しています。

moriuo

作品名｜Ordinary

「ねぇ、昔の僕らみたいな二人が前を歩いてるよ。僕らは人前で手を繋ぐことは一度も出来なかったけど。。僕らが過ごしたこの街で、新しい時代の二人が僕らと同じように恋をして、でも普通に手を繋いで歩いてる。こんな時代が来たことをそんな景色を、あなたにも見せたかった。」
若いゲイカップルが手を繋いでる歩いている後ろ姿を、歳を重ねたゲイが時代の変化を感じながら感慨深い想いで後ろから観ている。という視点で描いた、何気ない帰り道の風景です。
LGBTQの人々が会社にも、学校にも、友達や家族にも身近に暮らしているということ、LGBTQが暮らすその日常が、いろんな街で当たり前の景色としてそこにあると言うメッセージを込めて描きました。

Alexandre levi

作品名｜Illusion of desire

クィア・イリュージョン: これは、クィア性がどのように感じられるかについて語る情熱的なテーマです。
自由の象徴でも、それ以外のものでも構いません。
過去に無視されていたものが今日では意味を持ち、色の選択は二項対立を思い出させます。オプションを検討します。
最初は明確なイメージが見えますが、近づくにつれて真実が現れます。私たちに課せられた文化の選択とは何で、何を受け入れたいのでしょうか？

おはるのあーと

作品名｜Cosmic manes

宇宙、自由、絆をテーマに、生命の流れとつながりを表現しました。
強さの象徴であるライオン。
このライオンたちは、現実のライオンとは異なる幻想的な姿で描きました。
様々な色が混ざり合うことで、個々の違いや多様性が尊重されていることを示しています。
また、固定観念にとらわれない自由な美しさを表現しました。
二頭のライオンは強さと優しさを併せ持ち、互いに寄り添いながら存在しています。
毛並みに刻まれた渦は、魂の躍動や時間の流れを象徴し、色彩で個性と調和を示しました。
背景には無限に広がる宇宙が描かれ、ライオンたちの存在を包み込んでいます。
星々が散りばめられた空間は、広大な宇宙の中で生きるすべての存在がつながっていることを象徴しています。
毛並みの輝きもまた、まるで銀河の一部のように光を放ち、彼ら自身が宇宙の一部であることを表しています。
異なるものが共存し、支え合いながら生きる美しさを、宇宙のエネルギーとともに描きました。

A（エイ）

作品名｜無題

もともと乏しかった性欲が、加齢とともに消え去ってしまいました。LGBTQXAの「A」に当たると思います。性欲のない暮らしは、ある意味でとても楽です。余計な雑念に邪魔されることなく仕事に没入できます。ただ一点の不自由することと言えば、デザインやアートの仕事を行なっているのですが、モデル選びになるととても苦労します。一人だけ救いようがなくズレてしまいます。エロい、可愛い、ドキドキする。この感覚を他者と共有することがとても難しいです。

そんなことを踏まてえ自分をモデルにしつつ、「ズレ感」の正体に接近してみたいと思い、エロい（かも知れない）自撮り作品に取り組むようになりました。公共の場に展示可能な範囲で選んだのが、この一点の作品となります。

吉田なつ樹

作品名｜ドローイング「言葉じゃ私を倒せない」
“Words can’t bring you down”

クリスティーナ・アギレラ「Beautiful」の曲やMVを見て着想を得たドローイングです。

今年2025年に予定されていた台湾・高雄でのワールドプライド会場が中止になってしまいました。
しかし同じアジアで同性婚が認められている台湾というおおらかな国への憧れの意味も込め、
台北のゲイタウン「西門町」が舞台の本作を展示させていただきたいと考えます。

作品名｜桜のことを忘れない

小雨の中、霊気の残る場所に来たら
やっぱりあなたの事　思い出した
この抱擁に 意味はない
多分全部、わかってる

作品名｜私もそうなりたい

「私もそうなりたい」”I want to become like you too.”
一緒になりたい　相手と同化したいと思っている

ゆうれいってこういう気持ちなのかな

作品名｜呪いが解けない

「呪いが解けない」”Somehow, the curse does not solve…….”

〔プロフィール〕

吉田なつ樹  Yoshida Natsuki

2006年 「銀河連合」を屋号とし、都内を中心に展示活動を開始
水彩絵具・日本画材など様々なアナログ画材を使い、制服を着た少女と幽霊についての絵画・漫画作品を制作。

HAL

作品名｜Sing Te Deum -祝福-

テーマ
多様な生の歓び、レズビアンであることの誇り、他者との繋がりと触れ合い、共存と共有
世界観
作品名はラテン賛歌中最も普遍的に歌われる「我、汝を神とほめまつる」Te Deum laudamus で始まる賛歌から拝借しました。
人間として、女として、同性愛者として生まれてきたこと、今生きていること、今己があることは偶然（と時たまの必然）と奇跡で成り立っていることを前提にしています。
私たちはレズビアンであることの称賛、虚仮、尊厳、不遜、美、醜…尊さを感じる一方で蔑む心を抱えてこの一瞬、次の一瞬を紡いで生きています。
愛され、愛し、時に傷つき、傷つけ、それでも人との繋がりを断って生きることは誰もができないでしょう。
他者との出会いや繋がりから我々は相手を知り、社会を知り、自分自身を知っていくのだと思います。
そして女としての美しさ、醜さ、気高さ、愚鈍さ、その矛盾を抱えながらも「生きること」への覚悟をして今日も「生きている」。
そんな女(レズビアン）の生への渇望を礼賛することを試みました。

SHII

作品名｜私の頭の中

私の大好きな色のピンクの世界と私のバックグラウンドであるゲイ。私の頭の中を1つのスケッチにまとめました。私は趣味で絵を描くことが好きで、展示など特にしたことない大アマチュアです。他の作品の方とクオリティと格差がありすぎるかもしれません。だけど私の描くこの絵たちで少しでも何か考える機会になってくれたり、純粋に可愛いと思ってくれるだけ、それだけで私は本当に嬉しいです。1つの絵だけにするか迷いましたが、スケッチブックにする事でめくる楽しさや見た人がこれが1番好きと探して貰えるようにこの1冊に私を沢山詰め込みました。テーマが私の中でのゲイを描いたものもあれば、私の頭の中に住むただの怪獣の様なものもあります。ゲイをテーマに描いた絵たちは、私にとってのゲイにとっての葛藤や幸せ、そしてゲイである自分を見つめる沢山の時間を描きました。ピンクという色は私にとって男というカテゴライズか脱せる気がする色です。このスケッチブックを見た人が、私という人間を知るきっかけになって欲しいです。そして見てくれた人が沢山の思いを巡らせて、幸せになりますように。どうかよろしくお願い致します。

きむら

作品名｜To my friends

この作品はわたしのカミングアウトを受け入れて、一緒にいてくれる友人に感謝の気持ちを伝えるために描きました。
苦しい時に背中をさすってくれた手のひら、こっそり抜け出した空きコマ、学校からの帰り道、あなたとの日常はぜんぶわたしの大切な思い出です。

今日はわたしの友人たち、それからLGBTQIA+とAllyのみなさんをお茶会にご招待します。カラフルでかわいいお菓子をたくさん用意しているので、ぜひ来てください。へんてこりんな動物たちとお待ちしています。
この作品を鑑賞するあなたが明るく、楽しい気持ちになることを願っています。そして、誰かあなたにとって大切な人を思い浮かべてくれたら嬉しいです。

To my friends
小さいことで傷ついて、でも小さいことがたまらなく嬉しかったよ。
不器用で、うまく気持ちを伝えられなくてごめんね。
わたしの居場所になってくれてありがとう。

シルヴァンウェンディ

作品名｜この口は桜の味、僕らの恋が咲いています！

” Graduated from les Arts Décoratifs of Paris, Wendy Sylvain is a French illustrator whose work focuses on the human condition. With the wish to find the human behind the social mask, she asks questions about identity, relationships, especially that of oneself and our suffering in not reaching an unattainable ideal.
With cruelty and compassion, with humor and seriousness, in an omnipresent narration in writing and images, in French and Japanese, in a language that is ultimately her own, Wendy Sylvain consoles, entertains and refuses to conformism.”

「パリの装飾芸術学校を卒業したウェンディ シルヴァンは、人間の状態について語るフランスのイラストレーターです。社会の仮面をかぶった人間を見つけたいという願いを込めて、 ウェンディ シルヴァン はアイデンティティ、人間関係、特に自分自身と、 達成不可能な理想に到達できない苦しみについて。残酷さと思いやり、ユーモアと真剣さ、カラフルだけどダークな、文章と映像による遍在する物語の中で、フランス語と日本語、最終的には彼女自身の言語で、ウェンディ・シルヴァンは、順応主義を慰め、面白がり、拒否します。」

Masa Kaneko

作品名｜”Living Honestly: The Truth About Who I Am”

過去、私はただのゲイだと思っていました。自分自身のアイデンティティとして、バイセクシャルであることを認めることができませんでした。しかし、最近になってようやくその気持ちを受け入れることができました。この過程で感じたこと、痛み、そしてその結末がどのように私の成長へと導いてくれたのかを、心から皆さんに伝えたいと思っています。過去の自分を受け入れることで、初めて本当の自分と向き合えるようになり、何よりも自分自身に対して正直でいることが大切だと気づきました。この経験が、私の人生の中で非常に重要な一歩となったと感じています。ですので、この気持ちを少しでも多くの人に伝えることができればと思い、今回応募させていただきました。

織部 佳積

作品名｜Oblivion

コロナ流行によりリアルでの人との繋がりが絶たれた時期に制作した作品です。閉じこもる日々の中でリアルに出会えてた感触さえ忘れそうになる中、忘れたくない、その思いを描きました。

私が人物を描く時は常にメールヌード、それも「見られる男性」を意識して描いています。「女の裸は美しく、男の裸は醜い。女は見られる性であり、男は見る性」、そのような美術界のジェンダー規範に常に違和感を感じています。そのような異性愛のジェンダーやセクシュアリティの規範に縛られない身体を描きたいと、常に願っています。

能村 (Noumra)

作品名｜In My Closet

クィアアートは、裸または露出した体、メイク、衣服などを通じた性表現をモチーフとし、外的要素を含んだ視覚的なアプローチを通じて「クィア」という概念を探求する手法が採られることがあります。このアプローチは、社会的規範への挑戦と自由な自己表現を具現化する手段として重要な役割を果たしていると考えられます。

一方、本作「In My Closet」は、「クローゼット」という言葉が喚起する心理的側面に焦点を当て、内的視覚表現に重きを置くことで、内面の葛藤やアイデンティティの探求、そこにいる、またそこにいた頃の自分もまとめて愛する事をコンセプトとしました。「クィア」と呼ばれる人々には、それぞれの「クローゼット」があり、その中でさえも誇りを持ち、自己を尊重して生きています。明るい表現だけでなく、誰にも立ち入ることのできない空間の中で育まれるプライドを具現化したいという思いが、本作には込められています。

なお、「外的」および「内的」という用語は、視覚的な効果の違いを示すものであり、どの作品もアーティストの内面に根差した表現に基づいて制作されていることに変わりはありません。

鳥籠みつ器

作品名｜ヤポネシアの聖心

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」（ゴーギャン作）からインスピレーションを受けて描きました。私たちのアイデンティティはどこで形成され、どう進もうとしているのか。どのような歴史を積み重ね、未来を描こうとしているのだろう。初出は、ハンセン病患者、精神障害者という社会的弱者も共同体の中で役割を持ち、価値がある存在という小説のテーマに沿いましたが、LGBTQ当事者も素の自分の姿で自由な空気を楽しみ生きる潮流を、「ヤポネシア＝日本列島」から人類に対する愛を表現せよ、というメッセージを発信したいと思います。自身がゲイで発達障害と困難を抱えて生きていますが、現在、ファインアート、メディア社会学を研究する社会人学生として、それらは自分を知るためのモチーフとしてポジティブにとらえています。ゴーギャンが目指した理想の楽園をイメージし、開放的な空気の中、目に表れた強い意志により、性を超越して、自分らしくありのままの姿で生きていけるような世界をデザインしたい。多くの方の目に止まりフィードバックを得て、今の自分が抱える問題意識を、皆さんと共有できるきっかけになればうれしく思います。

みたらし加奈

作品名｜世界が壊れても

本作品は、トランスジェンダーの若者に向けたチャリティーイベント「クィアフリマ」のために製作をいたしました。社会から「異質なもの」として扱われ続けるクィアの歴史をなぞりながら、人が心に持つ「怪物」にどう寄り添えるかを考えました。

異質なものとして扱われてきた私たちにも、夜を照らす明かりがあります。世界が壊れても、生命は生まれ、生きるために存在し、そこに在り続けます。

地面に広がるカラフルな破片は、何度も使われたパレットからこぼれ落ちた絵の具たちです。本来であれば洗い流され、捨てられてしまう破片をキャンバスに敷き詰めました。この社会にとって「必要」か「不必要」かを決めているのも人間ですが、不必要なものなんて何ひとつないのです。何かを不必要だと決めつけ、排除する社会は、いずれ他者への優しさすらも握りつぶしてしまうかもしれない。「異質で不要なもの」たちが集まる世界は、寂しくて哀しくて、あたたかい。そんなあなたの味方でいたくて、この作品を作りました。どうかあなたの暗闇が優しい場所になるように。

林克彦

作品名｜SASUKE

制作のライフワークとして、実際に人物を前にしてドローイングを描いています。モデルをしてくださる方は様々で、美術モデルで活動されている方が多いですが、身近な方や、たまたま知り合った方にお願いすることもあります。

ドローイングは僕にとって知識を得ることで、その方を知りたいと思って描いています。僕はゲイですが、老若男女さまざまなセクシュアリティの方を描いています。一人の人を描くために、沢山の方を知っていた方がよりその人物像に近づけるように思いこのライフワークを続けています。

今回の出品作品は、ゲイのクロッキーサークルで描かせて頂いた日本を代表するゴーゴーボーイのSASUKEさんです。彼に40分間ポーズを取って頂いて描きました。堂々とした彼の存在に対峙した時間や空気を感じていただけたら嬉しいです。

OTOKONOKOTO

作品名｜屁

生きていれば、誰だっておならは出てしまうもの。
我慢する人、堂々とする人、こっそりする人。
こっそりしたつもりが、臭いでバレてしまったり。
恥ずかしくて赤面する人もいれば、笑いに変える人もいる。

気づかないフリをしてくれる優しい人もいる。
音を出さない方法を極めようとする人もいれば、おならで返事をする人もいる。
おならの絵を描く人がいれば、それを見てくれる人がいる。
人前では一生しないと心に決めている人もいれば、「してほしい」とお願いする人もいる。
おならで健康状態を判断する人もいれば、心を許してくれていると判断する人もいる。
おならをするつもりが思いがけず“別のもの”が出てしまう人もいる。
人それぞれの人生、人それぞれのおなら。

Charisse Harris (シャリース)

作品名｜It Was Always You

My artwork captures the beautiful, transcendent connection between a Japanese woman and an American woman. Bound by a deep love that surpasses typical boundaries, the couple decide that despite the challenges they must be together. The artwork is based on a true story. As a queer female identifying artist, I’d like my work to challenge stereotypes and dominate narratives. I aim to show empathetic depictions of love across identity lines to promote solidarity and mutual understanding. Thank You.

私の作品は、日本人女性とアメリカ人女性の美しく超越的なつながりを捉えています。一般的な境界を越える深い愛で結ばれたカップルは、困難にもかかわらず一緒にいなければならないと決意します。この作品は実話に基づいています。クィアの女性アーティストとして、私は自分の作品が固定観念に挑戦し、物語を支配することを望んでいます。アイデンティティの境界を越えた愛の共感的な描写を示し、連帯と相互理解を促進することを目指しています。ありがとうございます。

中町 夏織り

作品名｜Not Knowing

私、中町夏織りは社会と人との関係を描くアーティストです。白黒およびグレースケールで構成した画面は現代社会の精神性を表しています。
この作品は男女の二元論を突き放すことに挑戦したものです。社会の圧力に対する反骨心、強い心、毅然とした態度、静かに燃える闘志などが表現されています。

私は生物学的に女性の自覚はありますが、少しノンバイナリーの感覚を持っており、女性としてのふるまいが求められることに違和感を覚えたり、男女どちらかでいなければならないことが嫌になることがあります。性別にその他があればその他と表記しています。周りに話してみたことがありますが、私のような感覚を持っている人は少なく、理解を得られるのがなかなか難しいと感じております。

世の中が男女以外を排除する方向へ向かっていくことに危機感を持っております。マジョリティもマイノリティも、皆が幸せに生きる世の中を願っております。

Sunnymaaya

作品名｜IamMe

私が見ているものは、全てではないかもしれない。私を見ている人も全てでない。

見えている私と見えてない私の全てが私である。

この絵には私自身と、私が見たものや聞いたことや起こったこととか、いろんな人やことなもの。
私が見えたものが必ずしも今言われているものとは違う事もあり得る。

私は私であり、私以外の何者でもない。私は私で誰にも変わることは出来ない。

世の中の人は、一生話すこともなく過ごすこともある。見たものと、心にあるものアイデンティティ。
それもあえて、表明しないと生きていけない世の中も何か違う。見てる人も本人はそう思っているかもしれない。この作品のシリーズはどれもその日に見て聞いて、そして触れて思うことや感じたこと、目の前の事や思うこと全てがここに詰められている。
その時の私の言葉に表すものではない形で色や絵の強弱、筆の安定さや不安定さを表現しました。
どれも生きていく上で、あることであって、意識する人しない人、すべての意識無意識に現れる。

Show-on.

作品名｜イロンナイロ

この作品は、私のオリジナル曲「イロンナイロ」のコンセプトアートです。
「イロンナイロ」はLGBTQ+に対してさまざまな意見の飛び交い、昨今の世界情勢をみる中で、私自身が感じた願いをテーマとして制作しました。外をみると、沢山の想いや価値観が存在し、それらが新しく素敵な未来をつくる場合や悲しい歴史をつくることもあります。それでもきっとこれからはみんなが笑顔で居られる未来がくる。そうひたむきに願うことを辞めたくない、そんな気持ちを表しました。何か状況を変えるには行動が必須ですが、その前に強く願う、希望をイメージすることはとても重要なことだと思います。熱い感情が目標への方位磁針になると、信じています。

vivi & vela

作品名｜diversity

LGBTQ+の不屈の精神の象徴である6色のプライドフラッグを描いた作品です。 重なる筆致は多様な個性が一つに集うコミュニティの姿を映し出し、色彩や質感の移ろいは、多様性を物語っています。 LGBTQ+の権利が揺らぐ今、この旗は祝福を超え、強さと誇り、平等への終わらぬ闘いを象徴しています。

This bold, bright depiction of the six-color pride flag symbolizes LGBTQ+ resilience. The variety of textured strokes expresses diversity, while shifting iridescent colors represent complexity and transformation. As LGBTQ+ rights are under threat, the flag transcends celebration, embodying strength, defiance, and the ongoing fight for equality.

作品名｜inclusion

この曼荼羅アートは、多彩なプライドフラッグの色を織り交ぜ、LGBTQ+コミュニティのつながりと包容力を表現した作品です。 模様のひとつひとつに異なるアイデンティティが宿り、それぞれの個性が響き合いながらひとつの調和を生み出していきます。繊細なドットと対称的な構成が、共存の美しさを表現しています。 移ろう色と幾何学模様が、多様性の豊かさと共に歩む力強さを象徴しています。

This mandala art incorporates colors from various pride flags, symbolizing unity within the LGBTQ+ community. The flowing transitions between colors celebrate specific identities as part of a greater whole, embodying the beauty of diversity, inclusion, and collective strength.

狩野萌

作品名｜わたしたちの生活

付き合って4年目のパートナーとは、一緒に暮らして2年が過ぎた。同棲を始めてから、パートナーにはお弁当を作っている。ゼロから始めた弁当作りは、日々上達していった。私たちには私たちの生活がある。それは法律婚ができる夫婦となんら変わりはない。同性同士だからといって、特別な生活を送っているわけではない。喧嘩もする。言い争いもする。お金がない時もある。掃除が面倒くさい時もある。しかし、楽しい時も、つらい時も、どんな時でも一緒にいる。ずっと続く生活がここにある。

実禾[mitsuwa]

作品名｜mosaic

社会の中のLGBTQを表現した。下の白と黒は女か男か女が好きか男が好きか、その他のことについても白黒つけたがるシスジェンダーでヘテロセクシュアルの人たちを表した。この頃LGBTQコミュニティに出入りするようになりこの年の前年には東京のプライドパレードに10代で初参加した。丸い円を描いてるのはお互いに影響し合ったり混ざり合って生きてる人々。ジェンダークィアでパンセクシュアルの私は他のセクシュアルマイノリティの人たちからも男なのか女なのか、男が好きなのか女が好きなのか？白黒つけるよう迫られることになるとはこの作品を造ったときには想像すらしてなかった。この作品を造ったときはLGBTQの人たちの未来は明るい私も堂々と生きていけばいいと思い造ったモザイク。当時テーマはあってもタイトルはつけていなかった。

Zun./HENTEKO LAND

作品名｜We are Here!

この作品は、多様な個性を持つ動物たちが、虹色の世界で自由に共存する様子を描いています。真ん中のウサギは、勇気を出してこの世界に飛び込み、みんなとつながろうとしている存在。互いに違いを認め合いながら、手を取り合い、笑い合うことで、もっと楽しく、もっと幸せな世界が広がる。

そして、Zun.の作品は、見る人がそれぞれの物語を自由に描けるように作られています。誰もがこの世界の主人公になり、自分だけのストーリーを紡ぐことができる。子どもも大人も、作品の中に入り込んで、自分なりの「つながり」や「愛」を見つけられるように。
「誰もが自分らしく、安心していられる場所がある」
—そんなメッセージを込めました。

演劇集団LGBTI東京

作品名｜『Re:貴方の記憶コレクション』舞台写真

2023年ゴールデンウィークに上演した、演劇集団LGBTI東京 本公演『Re:貴方の記憶コレクション』より、舞台写真とセリフを抜粋しました。
演劇集団LGBTI東京は、セクシュアルマイノリティの表現者と理解者で構成された劇団です。
「自分のセクシュアリティで演じる」をテーマに、男女にとらわれないありのままの価値観を舞台の上で表現しています。
現在はストレートアライやアセクシュアル、クエスチョニングなど、 枠にとらわれない多様性に富んだメンバーが参加しており、誰もが楽しめてLGBTQ＋の心に響くお芝居をお届けしています。
『Re:貴方の記憶コレクション』には、主人公・アオイや友人、誰かの記憶から溢れた展示品が並ぶ美術館【想起廊】の住人たちが登場しますが、登場人物のジェンダーやセクシュアリティについて、台本上にははっきりと書かれていません。役者はそれぞれの役に、自身のアイデンティティを反映させて作品づくりをしています。

BeesandButterflies

作品名｜Rainbow n.2

From time to time, I draw a new rainbow with diverse colors and people, reflecting the infinite spectrum of human bodies and genders, each one unique and limitless.

Since 2013, I’ve been exploring sexuality and relationships through this feminist, sex-positive and cute art project. Using both hands, I create raw yet tender depictions of sexuality, aiming to break taboos, foster understanding, and celebrate personal freedom.

IG: @beesandbutterflies_collection
https://www.beesandbutterflies.it/

時々、私は多様な色と人々で新しい虹を描きます。それは、それぞれがユニークで無限である人間の体と性別の無限のスペクトルを反映しています。

2013年以来、私はこのフェミニストでセックスに肯定的でかわいいアートプロジェクトを通じて、セクシュアリティと人間関係を探求してきました。両手を使って、タブーを打ち破り、理解を深め、個人の自由を祝福することを目指して、生々しくも優しいセクシュアリティの描写をしています。

IG: @beesandbutterflies_collection
https://www.beesandbutterflies.it/

Jemma Rose

作品名｜Fragment

この作品は、陶芸と花道を組み合わせ、サッフォの詩のテーマを探求し、ウェスタン・クィアの歴史と日本の生け花文化の出会いを形成します。

この作品のコンセプトとテーマは、日本に住む外国人であり、レズビアンアーティストとしての私自身の個人的な経験を反映しています。

陶製の花瓶は、古代ギリシャのキュリクスのスタイルで取っ手をつけて作られます。

サッフォの詩「断片94」の一節が花瓶に刻まれます：

πό̣λλοις γὰρ στεφάνοις ἴων καὶ βρόδων κροκ̣ίων τ’ ὔµοι κα.
（あなたは私の側に、多くのスミレとバラの冠をかぶせてくれる）

バラは、互いに向かい合う形で配置され、観客ではなく、親密さを伝えるための中心となる線として使われます。スミレは従属的な茎として含まれ、サッフォが言及した花々を反映させます。

コンセプトはすでに考案されていますが、最終的な作品は、作品が受け入れられた際の展示条件や季節の素材に応じて完成されます。

長嶋一孝

作品名｜玫瑰少年

私は木口木版画という木の年輪にビュランという特殊な彫刻刀で彫る技法の版画作家です。
今回製作した玫瑰少年は、2000年4月に台湾で起きた葉永鋕事件を題材とした作品です。
葉永鋕事件とは、当時中学3年生だった葉永鋕は周囲から、仕草が女っぽいと揶揄されイジメを受けていました。
葉永鋕は人が少ない授業中を見計らってトイレに席を立ちましたが、後に血まみれで倒れているところを発見され、死亡が確認されました。トイレに流れる血がまるで薔薇のように赤かったため玫瑰（薔薇）少年と言われるようになりました。
このことがきっかけとなり性別平等教育法が成立し、この事件はのちに台湾で同性婚ができるようになるまでのきっかけとなった事件です。
しかしこの物語はなにも特別な物語ではありません。
私自身もそうですが学生時代には、仕草が女性らしいと揶揄われていました。
もしかしたら自分自身が葉永鋕さんのようになっていたかもしれません。
私は運よく生きてこれましたが、この日本のどこかではいまだにそのことで悩み
命をたつ人がいるかもしれません。
私はそのことを忘れないように作品を作成いたしました。

マサカズ

作品名｜温泉街の日常

長野県をメインに活動する女装占い師 林子が、長野の北部にある小さな温泉街に訪れました。最初はその奇抜な姿に街の皆さんは驚いていたものの、占いでコミュニケーションをとることでお互いの心もほぐれ、最終的には1人で温泉街を歩いてもその姿に誰も驚いたり違和感を感じることなく日常的に受け入れられました。日常に馴染んだその風景がとても和やかだったのでシャッターを切りとりました。地方で自己表現をして受け入れられるのはまだまだ難しい部分もありますが、コミュニケーションを相互に根気よくとることで、心の壁は溶けていくこのです。地方で活動して受け入れられている林子のような存在もいるということを、同じように地方に住むLGBTQ+の皆様に知っていただくことで何かの勇気のきっかけになれればと思います。

作品名｜冬に舞う

長野県をメインに活動する女装占い師 林子が、信州の冬の雪山を訪れました。冬の厳しい寒さの中で舞う林子。その舞からは冬を耐え抜く強さだけでなく、孤独さや悲しさ、優しさや勇気といった様々な感情を受け取りました。この写真は10分ほど続いた舞のクライマックスシーンをシャッターで切り取りました。地方で自己表現をして受け入れられるのはまだまだ難しい部分もありますが、コミュニケーションや表現を相互に根気よくとり続けることで心の壁は溶けていくこのです。地方で活動して受け入れられている林子のような存在もいるということを、同じように地方に住むLGBTQ+の皆様に知っていただくことで何かの勇気のきっかけになれればと思います。

作品名｜温泉街の日常No.2

長野県をメインに活動する女装占い師 林子が、長野の北部にある小さな温泉街に訪れました。最初はその奇抜な姿に街の皆さんは驚いていたものの、占いでコミュニケーションをとることでお互いの心もほぐれ、最終的には1人で温泉街を歩いてもその姿に誰も驚いたり違和感を感じることなく日常的に受け入れられました。日常に馴染んだその風景がとても和やかだったのでシャッターを切りとりました。地方で自己表現をして受け入れられるのはまだまだ難しい部分もありますが、コミュニケーションを相互に根気よくとることで、心の壁は溶けていくこのです。地方で活動して受け入れられている林子のような存在もいるということを、同じように地方に住むLGBTQ+の皆様に知っていただくことで何かの勇気のきっかけになれればと思います。