【インタビュー企画】「隠さなくていい」自分らしさに気づかせてくれた存在 #わたしたちの声 vol.4
Tokyo Pride 2025 Pride Festival インタビュー企画「#わたしたちの声」では、LGBTQ+の当事者やアライの声やリアルな体験談を記録し、発信することで、多様なセクシュアリティやジェンダーに対する理解と共感の輪を広げることを目的としています。
四組目は、プライドパレード&フェスティバル2回目の参加となるカップルのいさこさんとにゃんたろさんのお話を伺いました。


(左:いさこさん、右:にゃんたろさん)
プライドパレード&フェスティバル参加へのきっかけは?
二人が初めてイベントに参加したのは、にゃんたろさんの誘いがきっかけでした。
「元々、いさこはノンケ(異性愛)で、自分はFtM(*1)なんですけど、『こういうイベントがあるから一緒に来てくれない?』って誘いました」とにゃんたろさん。
*1:FTM(エフティーエム)とは、Female to Maleの略で、出生時に女性として割り当てられた性別でありながら、男性として生きることを望むトランスジェンダーの人々を指す言葉です。
参加する中で楽しみにしていること
昨年パレードに参加したにゃんたろさんは、その経験が深く心に残っているといいます。「ドラァグクイーンやゲイの可愛いダンサーの方々と仲良くなれました。おかしな話ですけど、ここに来ると涙が出るんです。『やっと自由だ』って。職場にもまだ言えてなくて、隠しているのですが、ここに来るとゲイもレズビアンもみんな手繋いでたり、自由なことにウルウルしてしまう。それが嬉しい。」にゃんたろさんにとって、プライドパレードとフェスティバルが貴重な時間と空間であることを語ってくれました。


日常の中で幸せだなと感じる瞬間は?
二人は現在、一緒に暮らしています。日常の幸せについて尋ねると、「一緒に息するだけで幸せですね」といさこさん。穏やかな表情から、二人の間に流れる穏やかな空気が伝わります。
お互いの尊敬しているところは?
いさこさんは、にゃんたろさんの人柄や人への接し方に惹かれているとのこと。「私はあまり人に感受性がないけれど、にゃんたろはいつも『ありがとう』を口にして、『人類みんな友達』って感じの人なんです。人として完璧。職場の先輩として出会った頃からずっと尊敬しています。料理も上手だし」。
一方にゃんたろさんは、いさこさんのポジティブさを尊敬しているとのこと。「街中で心無い言葉を浴びても、彼女は『やだ、レベル低!考えが古い。嫉妬してるんでしょ!』って明るく笑い飛ばせる人。どんなことでもポジティブに変えるところがすごい」。


今不安を抱えている人へメッセージを送るとしたら?
にゃんたろさんは、隠すことなく堂々とすることが大切だと自身の経験を踏まえて語ります。「ずっと隠してきたけど、いさこはノンケなのに『隠す意味がわからない』っスーパーポジティブなんです。実際堂々としてみたら、周囲は意外と気にしていませんでした。カミングアウトした友人にも『知ってたよ』『いいじゃん』って軽く受け入れられました。思い込みすぎないで、一歩踏み出す勇気を持ってほしい」。
二人が描く未来
将来の夢はたくさんあるという二人。「家を建てて、盛大な結婚式もして、綺麗な写真を撮りたい。旅行も大好きで、日本全国を旅したい。特に綺麗な海に行きたいです」。笑顔で未来を語る二人には、自由で幸せな未来がはっきりと映っていました。
※本記事は、事前に本人より取材および掲載のご承諾をいただいております。
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