プレスリリース

Queer ArtTokyo Pride 2025『Queer Art Exhibition』参加アーティスト計30名が決定!LGBTQ+アートとクィア文化の多様性を可視化する36作品を展示!

特定非営利活動法人東京レインボープライド(所在地:東京都新宿区、共同代表理事:山田 なつみ、佐藤 ユウコ、以下TRP)は、2025年6月6日(金)から6月18日(水)まで、東急プラザ原宿「ハラカド」3Fにて開催する、Queer Art Exhibition(クィアアートエキシビジョン)の参加アーティストと作品が決定したことをお知らせします。

本展では、公募によって選ばれた計30名のアーティストが参加し、LGBTQ+コミュニティのアイデンティティや歴史を多様な表現で描いた36作品を展示します。展示作品を通じて、アートがLGBTQ+の文化や社会に果たしてきた役割を可視化し、国内では十分に紹介されることのなかった「クィアアート」の魅力を、国内外の来場者に向けて伝えていきます。

Queer Art Exhibitionは、LGBTQ+への理解と人権について深く考える多様なイベント「Tokyo Pride 2025(トウキョウプライド・ニーゼロニーゴー)」の一環として行われます。

Queer Art Exhibition公式WEBページ:https://pride.tokyo/queer-art/

◼︎イベント概要

・正式名称:Queer Art Exhibition (クィアアートエキシビジョン)
・開催日:2025年6月6日(金)〜2025年6月18日(水)
・時間:11:00-21:00(最終日のみ19:00まで)
・会場:東急プラザ原宿「ハラカド」3F 
    BABY THE COFFEE BREW CLUB GALLERY ROOM/ART STREET
・観覧料:無料(予約不要)
・対象:どなたでもご観覧いただけます。

■出展作品(一部)

世界が壊れても / みたらし加奈

本作品は、トランスジェンダーの若者に向けたチャリティーイベント「クィアフリマ」のために製作をいたしました。社会から「異質なもの」として扱われ続けるクィアの歴史をなぞりながら、人が心に持つ「怪物」にどう寄り添えるかを考えました。

異質なものとして扱われてきた私たちにも、夜を照らす明かりがあります。世界が壊れても、生命は生まれ、生きるために存在し、そこに在り続けます。

地面に広がるカラフルな破片は、何度も使われたパレットからこぼれ落ちた絵の具たちです。本来であれば洗い流され、捨てられてしまう破片をキャンバスに敷き詰めました。この社会にとって「必要」か「不必要」かを決めているのも人間ですが、不必要なものなんて何ひとつないのです。何かを不必要だと決めつけ、排除する社会は、いずれ他者への優しさすらも握りつぶしてしまうかもしれない。「異質で不要なもの」たちが集まる世界は、寂しくて哀しくて、あたたかい。そんなあなたの味方でいたくて、この作品を作りました。どうかあなたの暗闇が優しい場所になるように。


桜のことを忘れない / 吉田なつ樹

小雨の中、霊気の残る場所に来たら
やっぱりあなたの事 思い出した
この抱擁に 意味はない
多分全部、わかってる


Ordinary / moriuo

「ねぇ、昔の僕らみたいな二人が前を歩いてるよ。僕らは人前で手を繋ぐことは一度も出来なかったけど。。僕らが過ごしたこの街で、新しい時代の二人が僕らと同じように恋をして、でも普通に手を繋いで歩いてる。こんな時代が来たことをそんな景色を、あなたにも見せたかった。」

若いゲイカップルが手を繋いで歩いている後ろ姿を、歳を重ねたゲイが時代の変化を感じながら感慨深い想いで後ろから観ている。という視点で描いた、何気ない帰り道の風景です。

LGBTQの人々が会社にも、学校にも、友達や家族にも身近に暮らしているということ、LGBTQが暮らすその日常が、いろんな街で当たり前の景色としてそこにあると言うメッセージを込めて描きました。


To my friends / きむら

この作品はわたしのカミングアウトを受け入れて、一緒にいてくれる友人に感謝の気持ちを伝えるために描きました。

苦しい時に背中をさすってくれた手のひら、こっそり抜け出した空きコマ、学校からの帰り道、あなたとの日常はぜんぶわたしの大切な思い出です。

今日はわたしの友人たち、それからLGBTQIA+とAllyのみなさんをお茶会にご招待します。カラフルでかわいいお菓子をたくさん用意しているので、ぜひ来てください。へんてこりんな動物たちとお待ちしています。この作品を鑑賞するあなたが明るく、楽しい気持ちになることを願っています。そして、誰かあなたにとって大切な人を思い浮かべてくれたら嬉しいです。
To my friends
小さいことで傷ついて、でも小さいことがたまらなく嬉しかったよ。
不器用で、うまく気持ちを伝えられなくてごめんね。
わたしの居場所になってくれてありがとう。


inclusion / vivi & vela

This mandala art incorporates colors from various pride flags, symbolizing unity within the LGBTQ+ community. The flowing transitions between colors celebrate specific identities as part of a greater whole, embodying the beauty of diversity, inclusion, and collective strength.


長嶋一孝 / 玫瑰少年

私は木口木版画という木の年輪にビュランという特殊な彫刻刀で彫る技法の版画作家です。
今回製作した玫瑰少年は、2000年4月に台湾で起きた葉永鋕事件を題材とした作品です。
葉永鋕事件とは、当時中学3年生だった葉永鋕は周囲から、仕草が女っぽいと揶揄されイジメを受けていました。
葉永鋕は人が少ない授業中を見計らってトイレに席を立ちましたが、後に血まみれで倒れているところを発見され、死亡が確認されました。トイレに流れる血がまるで薔薇のように赤かったため玫瑰(薔薇)少年と言われるようになりました。
このことがきっかけとなり性別平等教育法が成立し、この事件はのちに台湾で同性婚ができるようになるまでのきっかけとなった事件です。
しかしこの物語はなにも特別な物語ではありません。
私自身もそうですが学生時代には、仕草が女性らしいと揶揄われていました。
もしかしたら自分自身が葉永鋕さんのようになっていたかもしれません。私は運よく生きてこれましたが、この日本のどこかではいまだにそのことで悩み命をたつ人がいるかもしれません。
私はそのことを忘れないように作品を作成いたしました。

■参加アーティスト

※各アーティストのプロフィール・作品コンセプトは、公式ウェブサイト(https://pride.tokyo/queer-art/)をご覧ください。

(左から)林家夯 Lin Jaihang / moriuo / Alexandre Levi / おはるのあーと / A

(左から)吉田なつ樹 / SHII / きむら / 織部 佳積 / 能村 / 鳥籠みつ器

(左から)みたらし加奈 / 林克彦 / OTOKONOKOTO / Charisse Harris  / 中町夏織り / Sunnymaaya

(左から)Show-on. / vivi & vela / 狩野萌 / Zun./HENTEKO LAND / BeesandButterflies /まさゑ

(他)HAL / ウェンディ・シルヴァン / Masa Kaneko / 実禾[mitsuwa] / 演劇集団LGBTI東京/  Jemma Rose / 長嶋一孝

◼︎開催背景と本展の見どころ

アートは、人々の多様な生き方や感情を可視化し、共感を生み出す強力な手段です。
本展では、LGBTQ+コミュニティの歴史やその文化的背景に焦点を当てた作品を展示し、これまで十分に認識されてこなかったLGBTQ+とアートの関係性を広め、より多くの人に発信します。アートがLGBTQ+コミュニティにおいて担ってきた役割を背景に、その発展を促し、コミュニティに根ざした文化としての価値を広めることを目指します。

「クィアアート」とは、LGBTQ+に関わる経験、視点、文化、アイデンティティなどを表現したアートを指します。海外では高い知名度を誇るジャンルですが、日本国内では認知がまだ広がっていないのが現状です。本展は、その文化的価値をより多くの人に届け、国内におけるクィアアートの認知を広げる試みでもあります。

また、本展では、これまで紹介の機会が限られていたクィアアートの多彩な世界を知る場となります。登場するアーティストとその独自の表現を通じて、LGBTQ+の表現が持つ魅力を体感できる機会を提供します。

◼︎Queer Art Exhibitionにおけるアーティスト支援について

クィアアートエキシビジョンでは、LGBTQ+アートの創作活動を支援し、より多様な表現の機会を広げることを目的に、来場者がアーティストを直接サポートできる仕組みを導入しました。

LGBTQ+に関連するテーマを扱ったアートは、商業的な発表機会が限られることが少なくありません。このため、アーティストが継続的に創作活動を行い、新たな作品を生み出すためには経済的支援も不可欠です。来場者から寄せられた寄付は、アーティストが自由な創作活動を続けていくための環境づくりに活用されます。それにより、LGBTQ+コミュニティの文化的基盤が育まれていきます。

また、この取り組みを通じて、TRPとLGBTQ+コミュニティとの連帯を一層強化することも目指していきます。寄付による支援の輪が広がることで、LGBTQ+コミュニティに根ざしたアートがより多くの人々に届き、TRPが掲げる多様性の可視化や社会課題の啓発への理解を促進していきます。

支援方法

原画販売およびチップボックス
展示会場では、原画販売やチップボックスを通じて、アーティストに直接収益を還元する仕組みを導入します。

推しアーティスト投票
展示期間中、「推しアーティスト投票」を実施します。最多票を獲得したアーティストには、「東京レインボープライド賞(賞金10万円)」を授与します。
※同票数のアーティストが複数名いた場合は、該当者の中から抽選で受賞者を決定します。
※お一人様につき、来場ごとに1票の投票が可能です。会場に設置された投票ボックスにてご投票ください。

◼︎協賛企業

 BABY THE COFFEE BREW CLUB

◼︎会場のアクセシビリティについて

Queer Art Exhibitionには、車椅子をご利用の方やベビーカーをご使用の方も観覧可能です。施設全体の詳細なバリアフリー設備やご利用に関する案内については、東急プラザ原宿「ハラカド」公式ウェブサイトも併せてご確認ください。
東急プラザ原宿「ハラカド」公式サイト:https://tokyu-plaza.com/harakado/facility/

Tokyo Pride 2025 開催概要

正式名称:Tokyo Pride 2025(トウキョウプライド・ニーゼロニーゴー)
期間・場所:
・Pride Festival(プライドフェスティバル)
 6月7日(土)・6月8日(日)11:00-18:00 / 代々木公園イベント広場&野外ステージ
・Pride Parade(プライドパレード)
 6月8日(日)12:00開始(予定)/ 渋谷~原宿
・Pride Night(プライドナイト)
 6月8日(日)18:00-24:00 / AiSOTOPE LOUNGE / 有料
・Youth Pride(ユースプライド)
 6月14日(土)・6月15日(日)
 1日目13:00-18:00、2日目11:00-18:00 / WITH HARAJUKU HALL
・Queer Art Exhibition(クィアアートエキシビジョン)
 6月6日(金)- 6月18日(水)/ 東急プラザ原宿「ハラカド」3F
 BABY THE COFFEE BREW CLUB GALLERY ROOM/ART STREET
 11:00-21:00(最終日のみ19:00まで)
・Human Rights Conference(ヒューマンライツカンファレンス)
 2025年6月22日(日)13:00-17:00 / 資生堂花椿ホール
・YouTube
 配信日時調整中

主催:特定非営利活動法人 東京レインボープライド https://tokyorainbowpride.org/
後援:渋谷区

 特定非営利活動法人東京レインボープライドは、性的指向および性自認にかかわらず、すべての人が、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、前向きに生きていくことができる社会の実現を目指し、Tokyo Prideの運営や、教育・啓発、芸術・文化、コミュニティ支援、ウェルネスサポートの各事業、アドボカシーを通じて、多様性の尊重と理解促進を目指しています。
 毎年、アジア最大級のLGBTQ+関連イベントとして「Tokyo Pride*1」を開催し、多様な文化やコミュニティが一堂に集うことで、相互理解と連帯を深める機会を創出しています。
 *1 2024年までは、東京レインボープライド(Tokyo Rainbow Pride)の名称にて開催。

 東京レインボープライドの活動は皆様からの寄付によって支えられています。継続的な寄付で、東京レインボープライドの活動を支援していただける、TRPサポーターを募集しています。企業・団体、個人は問いません。
 支援の方法:https://tokyorainbowpride.org/supporters/