お知らせ

Tokyo Pride 2025 初開催「Queer Art Exhibition」推しアーティスト投票「東京レインボープライド賞」受賞者発表!

Tokyo Pride 2025では、多様なアイデンティティや表現を祝福する公募型クィア・アート展「Queer Art Exhibition」を初開催しました。本展示会では、LGBTQ+のアーティストによる作品や、クィア文化の紹介、歴史の再発見、そしてクィアストーリーをテーマにした多彩な作品が展示されました。

クィアアートエキシビジョンでは、LGBTQ+アートの創作活動を支援し、より多様な表現の機会を広げることを目的に、来場者がアーティストを直接サポートできる仕組みを導入しました。そのひとつとして、来場者による「推しアーティスト投票」が実施されました。

そして、厳正なる投票の結果、最も支持を集めたアーティストは….

Ordinary by moriuo

◼︎moriuoさんからのメッセージ

このたびは「Queer Art Exhibition」にお越しいただいた皆さま、そして数多くの素晴らしい作品の中から『Ordinary』という作品にご投票くださった皆さま、本当にありがとうございました。

実は、搬入の時まで投票があることを知らず、ただ今回の展示に足を運んでくださる方々に見て頂きたい作品ということで出展した作品でしたので、今回このような形で選出いただけたことに、驚きとともに大きな喜びを感じております。

『Ordinary』という作品は、学校帰りに手をつないで歩く若い男性カップルを見かけた、彼らよりも上の世代のゲイ男性の視点から描いた作品です。

かつて自分たちの世代にはできなかった「日常の中で自然に手をつないで歩く」二人の男性の姿を、眩しく、そして嬉しく見つめ、自らのこれまでの人生を振り返り、感慨深く感じている——そんな場面を描いています。

この作品には「新しい時代や未来への希望」と、「これまで生きてきた人生に対する後悔と肯定」、その両方の思いを込めました。

僕自身それほど明るくポジティブな性格というわけではないのですが、ただどんな暗闇の中にいる状況でも心のどこかにほんの少しでも“希望”が残っていれば、人はきっと生きていける——そんな思いが根底に常にあります。

そうした思いはどこかしら作品にもどこかしら表れているのかもしれません。ご覧くださった皆さまがそれぞれの感覚で、それぞれの生活や思いの中で、作品から何かを思い、考え、感じてもらえたら嬉しいです。

思い返せば、僕が絵の賞をいただくのはこれで人生三度目となります。それがいずれも思いがけず「観覧いただいた方の投票による賞」でした。 僕の作品はいわゆる玄人受けというのはあまりしないのかもしれません、それを悩んだこともありました。でも今回改めて、「観てくださった方に選んでいただけた」という事実が何よりも今後の創作の励みになります。ありがとうございます。

このような貴重な機会をくださった主催者の皆さま、設営・運営に携わってくださった皆さま、そして会場に足を運んでくださった皆さま、応援してくださったすべての方に、心より感謝申し上げます。

これからも、描き続けていきたいと思っております、どうぞよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございました。

moriuo

moriuoさんには、東京レインボープライド賞(賞金10万円)」が授与されます。

moriuoさんをはじめ、初開催となったクィアアートエキシビジョンへご応募いただいた多数のアーティストの皆さまのさらなる活躍を楽しみにしています!