最寄り

作品名|埋み火

鏡に映る像は、私自身を手がかりとしながらも固定されたひとに収まらず、「在ること」を模索し続ける身体のイメージとして描かれています。

誰もが痛みを抱えて生きています。傷は痛みを伴いながら、時間の経過や選択を可視化する印として身体に現れます。それは欠損や喪失のみを意味する単なる記録ではありません。本作における胸の傷は、失われたものの痕跡であると同時に存在の輪郭を形づくる光です。星のように輝くそれは、痛みを装飾するだけではなく、経験がそこに刻まれていることを示しています。

本作が見る者それぞれに自身の身体や記憶を重ね合わせる契機となること、そして誰もが思う姿のまま生きられる世界への想像が、この像との対面から静かに立ち上がることを願っています。