村上陽香
作品名|春が来て
二十歳から八年間交際した異性の恋人に宛てた、今だから書ける手紙。本人に届くことのない、懺悔の手紙。二十代という多感な時期、学生生活を送る中で、異性愛規範の中にクローゼットとして生きることの難しさを痛感していた。恋人がいなければ理由を聞かれる。友人たちは良かれと思って出会いの場を持ってこようとする。飲み会の中で聞かれる「好きなタイプ」は当然のように「異性」を前提としていた。あの苦しい時代を、私は彼を隠れ蓑にすることで「みんなの善意」を跳ね除けていた。そこにどれほど愛があったかは、今となっては測りかねる。それでも、人生における大切な時期であったことを認めて、筆をとった。
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